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SMECアイ−診断士の視点−ESSAY

利き酒の会でPDCAをまわす
                                       bass

30年続く由緒ある利き酒会

 私はここ2.3年、毎年初夏に、埼玉県内の小さな日本酒の酒蔵で開催される利き酒の会に参加している。会自身は30年も継続開催されている由緒ある会である。利き酒と言っても単にお酒を飲んで楽しむだけない。7種類(大吟醸、純米吟醸、吟醸、純米、本醸造、生絞り等々)の酒が2つのテーブルにそれぞれ同じ種類並べられ、一方のテーブル上の酒がもう一方のテーブル上のどの酒に該当するか、味、臭い、色を診て当てるちょっとした大会である会である。そして得点の高い順に氏名が全員の前で公表されるため、悲喜こもごもの情景が繰り広げられるが、その後は宴会となり順位はどうでもよくなるのだが。
 
大会での思わぬ上位入賞

 私が最初に参加したのは2年前で、初回にも関わらず約100人中16位であった。また昨年は、約100人中6位であった。が、同一酒蔵内の酒の種類の味は似通っているので、味覚だけで分別するのはとても難しく、はっきり言ってなぜ上位に入ったかもイマイチ不明であった。よく、『あそこの酒蔵の酒はおいしい』だの、『やっぱり純米大吟醸はおいしい』だのとウンチクをタレてる方々(特にオヤジ)がいるが、私から言えばホンマカイ?である。テレビの『芸能人格付けランキング』とかの番組でも、味覚がいかにあいまいか、わかるかのではないか。
 
PDCAでさらに上位を狙う

 そこで今後は安定して、かつ勘でなく根拠を持って上位に入賞したいという欲望がわいてきて、PDCA(計画―実行―評価―改善)を練ることにした。
 まずは、審査方法を学ぶことにした。審査方法は、減点法で各テーブル内の7種類の酒を嗜好順に解答し、両テーブルとも同じ種類の酒が同じ順に並んでいれば減点は少なく、順番がずれればずれるほど大失点になることがわかった。そこで対策としては、嗜好順に並べるのではなく、両テーブル上で確実に判別できる種類から回答を埋めていく方針にした。これにより順番のズレが少なく、大失点になりにくいと思われる。
 次に、味覚はあてにならないので、外観、つまり色でまず判別する方針を掲げた。日本酒の色は意外と黄色っぽい色が多い。よって色でもって優先的に判別することにした。
 その次には嗅覚で判別できるか自宅でトライしてみた。が、時間が経過してくると嗅覚は慣れてくるので、判別する手段としては不適として却下した。
 最後は、しょうがなく味覚で判別するしかない。そこで、これには鍛錬が必要だと判断し、自宅で5本程度の種類の違う日本酒を用意し、目をつぶって種類を当てる練習を繰り返した。結果、大外れはしなくなったが、味覚が似たような日本酒はまだ間違うことがあった。
 
 以上、PDCAのうちPDCまでは、そこそこ準備を終えたつもりである。あとはもうすぐ開催される利き酒会で、A(改善)を実施して結果を待つことになる。この方法が良ければ、更によくなるためのPDCA、良くなければ再度新たなPDCA、というようにいつになってもPDCAを回すことになるであろう。 


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